「老後2000万円問題」を発端に、このところのインフレや物価の急上昇などによって、少しでも資産を増やすために投資や資産運用に関心を持つ方が増えています。
ただ、投資の経験がない初心者の方は、資産運用をしようと思っても何をどう始めれば良いのかいまいちピンとこないかもしれません。
今回は、投資初心者さんが何から始めるのがいいのか?について、ファイナンシャルプランがーが、投資初心者の方向けに投資商品の基礎知識や、投資のはじめかた、取引の流れについて解説します。
初心者の方でも安心して投資をはじめられるよう、正しい知識を身につけましょう。
投資初心者は何から始めるのがいいか?
投資初心者が投資をするのに何から始めるのがいいか?ですが、まずは投資の基礎知識だけはザッと身につけておきたいです。
- 「投資」とはどういうものか
- どういったリスクがあるか
- リスクを抑えるためにどうするればいいか
この3点については、投資をスタートする前にここで押さえておきましょう。
投資とは
「投資」とは資本・資産に対して、利益を見込んで、お金を投じることを指します。
資本・資産とは、将来的にお金を生み出すものを言います。
具体的には株式・不動産・債券が「将来的にお金を生み出すもの」です。
また「自分に投資する」など、自分や他者にお金を投じる場合にも「投資」を使用する場合もあります。
銀行の預貯金とは異なり、期待できる利益が確約されておらず、投じたお金(元本)も確保されません。元本を失う“元本割れ”となる可能性もあります。
投資のリスク
リスクという言葉は「危険」といったような意味で理解している人も多いと思いますが、投資の世界では「ブレ・変動・振れ幅」という意味で使われます。
変動が大きければ必然的にリターンや損失も大きくなる可能性があるということです。つまりリターンとは「運用の成果」のことです。
リスクには以下のものがあります。
- 価格変動リスク:株価などが変動する可能性があること
- 信用リスク:国や企業などの信用状況、財務状況が悪化することにより、利息や償還金が支払われなくなる可能性があること
- 為替変動リスク:為替レートによって、資産が変動する可能性があること
- カントリーリスク:国の政情等の変化によって、市場に混乱が生じ、資産の価値に変化が起こる可能性があること
分散投資「投資のリスクを抑える4つの方法」
地域の分散
国内と海外、新興国と先進国、欧州とアジアなど。
外国株式や外国債券に投資したり、外国の株式や債券で運用する投資信託を利用することでも、地域の分散を実践できます。
商品の分散
株式、債券、投資信託、年金・保険、預貯金など。商品を分散することです。
銘柄の分散
株式投資で考えれば、A社だけでなくB社の株も保有するイメージです。同じ分散投資でも「AとBだけ」より「AとBとCとD」など多数にわけておいた方が、よりリスクを抑えやすくなります。
時間の分散
投資するタイミングをわける、複数回にわけて投資する「時間の分散」も有効です。
特に、毎回一定額を自動的に投資していくことができる「積立投資」は、誰でもかんたんに時間分散が実践できるのでおすすめです。この方法は「ドルコスト平均法」とも呼ばれ、王道的な投資手法のひとつとして広く知られています。
投資を始める前に知っておきたい投資の肝
投資初心者さんが投資を始める前に知っておきたい投資の基本は、投資をするうえで大切な「長期・積立・分散」です。
- 長期:数十年単位で運用を行うこと
- 積立:買付のタイミングを毎月など分散させること
- 分散:投資対象を分散すること
投資はお金持ちがすること、とか、まとまった資金ができてからスタートしよう・・というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、月に千円からでも1万円からでも積立投資もでできますし、株も1株(数千円~数万円)から買うことができます。
実は投資をスタートするハードルって思っているほど高くないんです。
そして、特に「長期・積立・分散」投資をする場合は、スタートするタイミングを狙ったり見計らったりする必要もありません。
思い立った今が一番、長く投資できるタイミング、今が最良といえるのです。
投資初心者が投資をスタートする手順
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1ライフプランから目的や必要金額を考える
投資において最も大切なことは、自分の投資の目的に合った商品・サービス・制度を選ぶことです。
老後資金のためなのか、教育資金準備なのか、何年先に、いくら準備したいのか・・によって選ぶべき商品・サービス・制度が違ってきます。
意外と忘れがちですが、ファーストステップとても重要です。
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2ポートフォリオをつくってみる
ポートフォリオとは、金融資産の組み合わせのことを指します。
運用の目的を決めたら、いくら積み立てるか、いくら貯めるかなど目標を設定します。
次に、その目的を達成するために、どんな商品を選ぶか、商品の比率はどうするかなど、具体的にポートフォリオを組んでみます。
資産のバランスやリスク、リターンを考えて、自分のポートフォリオを作ります。
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3証券口座を開設しよう
取引するための証券口座を開く必要があります。
対面の銀行・証券会社もありますし、ネット専用の銀行・証券会社もあります。
それぞれメリット・デメリットがありますが、対面の場合はネット証券等に比べて、取引手数料が高いです。
その他に理由はたくさんあるのですが、個人的にはネット証券がおすすめで、私自身もネット証券を利用しています。
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4証券口座を開設したら(開設と同時に)必要なサービスに申し込もう
証券口座を開設したら、目的にあった商品やサービスに申込みます。
「長期・積立・分散」ができて、税制上の優遇がある制度に
- iDeCo
- NISA
- つみたてNISA
がありますが、これらは証券口座開設の流れの中で選んで進む場合もありますし、口座開設が完了してから申込むこともできます。
投資初心者さんもぜひ活用していきたい制度です。目的に合わせて上手に利用していきましょう。
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5証券口座に入金する
口座が開設できたら取引を行うために、取引口座に入金をします。各会社によって入金方法が異なるため、入金の際は必ず確認してください。
例えば、
- SBI証券と住信SBIネット銀行とクレカ
- 楽天証券と楽天銀行とクレカ
など、合わせて利用すると利便性もよく、手数料がかからなかったり、カードのポイントが効率よく貯まったり・・もありますので、自分にあった証券会社を選ぶのがいいでしょう。
投資初心者は何から始めるのがいいかのまとめ
投資初心者さんがはじめて投資をスタートするにあたって何から始めるのがいいか、についていえば、投資の基礎知識はぜひ身につけておきたいです。
ただし、投資の基礎知識を学ぶのに、何ヶ月も何年もかける必要はなく、基本的なことを確認したら、投資の目的を考えて、目的にあった手法・サービス・制度を選んでいきましょう。
そして、証券口座を持っていないという場合には、証券口座を開設し、目的に合ったサービス(商品)の申込みをしましょう。
投資はまとまった資金がないとスタートできない、ということはないですし、「長期・積立・分散」を取り入れれば、かなりリスクを抑えて投資をスタートできます。
とはいえ、
- どこの証券会社を選ぶか迷う
- 証券口座は開設したものの結局自分に合う商品(制度)がどれかわからない
- 怖くて一歩踏み出せない
- 口座開設から難しい気がして一歩踏み出せない
- サッと聞ける環境やサポートがほしい
- 自分ならどうか・・の相談をしながら進めたい
- なにに投資すればいいかわからない
こういった方も多いのも現実ですね。
そういった投資初心者さんに個別の無料相談もしています。
私も投資デビューは遅く、もっと早く投資をスタートしていれば人生もっと変わったかも・・と常々思っています。
それでも、投資をプラスしたことで一歩一歩人生のステージアップができていて、今ではサイドFIREという生き方を目指せるまでになりました。
同じように投資をはじめてみたいけど一歩踏み出せない・・というあなたのサポートをしたいと思っています。