自己肯定感(じここうていかん)とは、自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉です。辞書的定義によると、『自己肯定感=”自分は大切な存在””自分はかけがえのない存在”と思える心の状態』である。『幼少期の生活教育環境によって大きく影響され、人格形成上の重要なファクターとなる。』とされています。
自己肯定感が高い・低い、といった言い方をしますが、自己肯定感が高い人、低い人にはそれぞれ特徴があります。自己肯定感が低い人の特徴とはどんなものなのでしょうか。
また自己肯定感は、幼少期の生活教育環境によって大きく影響されるといわれますが、社会人になってからでも自己肯定感を高める方法はあるのでしょうか?わかりやすく解説していきます。
自己肯定感とは?
自己肯定感とは、自分自身の存在(在り方)を長所だけではなく、短所も含めて肯定的に受け入れる感覚のことで、自尊感情と呼ばれるものです。自己受容が進んだ心の状態、前向きな感情ともいえます。
自己肯定感が幼少期の家族との関わりの中で形成されるものというのは周知の事実ですが、実は成長のどの過程でも、大人になってからでも、「自己肯定感」は高めることができます。
自己肯定感が低い人の特徴
過去の失敗へのこだわりやトラウマがある
失敗した経験は、強く印象に残ります。その印象があまりに強いと、同じ失敗を繰り返したくないという意識が高まり、これが自己肯定感を低くします。
自尊感情とは、自ら生きる価値を認識し、自分の生かされた命を大切にする感情。自己受容感とは、自分のポジティブな面もネガティブな面もあるがままに認められる感情です。
それらが低いと、過去の失敗そのものは変えることができないにもかかわらず、「自分はダメだった」「もっとこうするべきだった」といつまでも思い悩んでしまうのです。
他人との比較や劣等感の意識が強い
これも根底には「自尊感情」の低さが要因としてあります。他人と比較することで、嫉妬心や劣等感から感情をすり減らしてしまいます。
自慢話が多かったり、人を見下すような人は、一見自信があるように見えるかもしれませんが、実は自己肯定感の低い人が多いです。
「自分には価値がある」と思いたい願望が強く、それを証明しようと躍起になっています。自己肯定感の低さを、人と比較して自分が優れていると感じることで埋め合わせようとします。
時に攻撃的で自信満々のように見えますが、その裏には自己肯定感の低さが潜んでいます。
いつも「できない」と思ってしまう
何かをはじめようとプランを立てても、すぐに「できない」と思ってしまう人がいます。それは「自己効力感」の低さが原因です。自己効力感とは、自分にはできると思える感覚であり、それが高ければ、自分は何かを成し遂げることができると信じられる状態になるのですが、低下すると行動する気力が湧いてきません。
加えて、自分を信頼して行動する「自己信頼感」が欠けていると、自分の価値観に従うこともできないから、何事に対しても結局、消極的になり、挑戦していたことを途中で諦めてしまう傾向が強くなります。
努力しない、本気を出さない
自分にとって都合の悪いことは、あたかも興味ないふりをします。気軽な楽しさばかり追求することも。ただし、それらは自己肯定感の欠如を覆い隠すため、自己肯定感を欠きながら生きるために身につけた戦略です。
また、このタイプの人は何かに取り組む時に本気を出すことを無意識的にためらうことがあります。本気を出したにもかかわらず上手くいかないという壁にぶつかることを回避しようとする心の動きで、本気を出さなければ「本気さえ出せば上手く行く」という可能性を持ち続けることができるからです。つねに、自分を守るために逃げ道を用意しておくのも特徴です。
社会人や大人になってから自己肯定感を高める方法は?
自己肯定感が高い人は常に幸せであることを選択でき、人生をどんどん好転させていくことができます。逆に、自己肯定感が低い人は、自ら不幸になることを選択して、人生をなかなか変えることができません。
自己肯定感が低い人は永遠にそのままかと言えば、そうではありません。しっかりと高められるように工夫すれば、自己肯定感も高めていくことができるでしょう。そこで、社会人や大人になってから自己肯定感を高める方法について紹介します。
自分を認める
「自己肯定感」は、自分を自分がどう思うかの感覚であり、自分のよいと思える部分だけでなく、自分のダメだと思えるところや好きでないところ、短所と思える部分も含めて、ありのままの自分を認めることです。
自分を大切にする
「自分を大切にする」とは、心身ともに自分を心地よくすることはもちろん、自分の健康に意識を向けること、自分自身を理解すること、自分の一番の味方になることも含まれます。
自分を理解することには、「感情」の理解も含まれます。自己肯定感を高める上で「感情」を切り離して考えることはできません。
自分を認め受け入れて、自分を大切にすることができると、自己肯定感のベースとなる部分が少しずつ整ってきます。
自分を信頼する
「自分を信頼する」とは、自分を無条件に信じることができることです。
自己信頼が高くなると、自分がやることは上手くいくという感覚が持てるので、ゆるぎない自信と共に「自己効力感」を持てるようになります。
嫌な人から距離をとる
これは、「自己肯定感の高まりやすい環境を作る」ということです。
あなたがせっかく自己肯定感を高めるための言葉を自分でかけ続けていても、他人があなたを否定するような環境だと自分自身を認めてあげるのは難しいですね。
あなたを褒め、励まし、支えてくれるような言葉をかけてくれる人とできるだけ関わるようにしてみましょう。ポジティブな人は、基本的に自己肯定感が高いので、自然と貴方の背中を押してくれます。
小さな挑戦、小さな成功を繰り返す
自信がない人が自信をもつようになるためには、やはり「実績」が必要です。
しかし、残そうと思う実績が大きければ大きいほどそのための大きな決断が必要となりますし、心理的負担もそれだけ大きくなります。まずはほんの小さなことに挑戦し、小さな成功体験を積み上げていきましょう。
まとめ
自己肯定感が低い人の特徴は、ネガティブになりやすく、人の目や意見に振り回されたり、人に認めてもらう為に必死になったりしやすいです。自己肯定感の低さから、仕事で不満やストレスが溜まりやすくなりがちです。
自己肯定感が低い人の特徴を知って、思い当たるところがあれば、大人になってからでも自己肯定感は高めていくことができます。
自己肯定感が低いと自分に自信が持てず自分の価値を低く見積もる傾向があり、お金を稼ぐ、お金をいただくことに抵抗感を持つ場合も多いです。
大人になって自己肯定感を高めるには、少し時間はかかるかもしれませんが、意識的に自己肯定感を上げようとしていけば、変えていく事ができます。
「いいところもダメなところも含めて、そのままの自分でいいよね」と自分で思えることが幸せになる第一歩です。
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