就職前も、就職してからも気になる初任給。ここでは大卒初任給の平均や、実際の手取り額がいくらになるかみていきます。
新入社員にとっては初任給がいつでるのかも気になりますね。最初のお給料が思ったより少なかった!っというケースもあります。その理由や、初任給の使い途についてもみておきましょう。
大卒初任給の平均は?
厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)によると、大卒者の平均初任給は約20万6千円。ここ数年は毎年上昇を続けています。
男女別に詳しく見ると、
- 男性は約20万8千円
- 女性は約20万4千円
となり、男性の方が女性よりも金額が高い傾向があります。
大卒初任給の手取り額とは?
初任給を見るときに注意したいのが、「初任給=額面上の給料」であるということです。額面上の給料は、基本給に手当や交通費などが全て含まれた総支給額を意味します。そして実際に受け取ることができるのは、雇用保険料や所得税が差し引かれた「手取り額」です。
初任給の場合、控除される項目が少ないため大幅に少なくなることはありませんが、翌月からは雇用保険料や所得税に加え、健康保険料や厚生年金保険料などが引かれ、額面の8割程度になるのが一般的です。
大卒初任給の平均、約20万6千円は一見すると高いように見えますが、翌月からの実際の手取り額は16万5千円前後になります。
この手取り額をベースに住居費、固定費など考えていかないと、貯蓄ができないばかりか、生活がままならないといった現実にいきなり直面していまうので要注意です。
初任給はいつ支給されるの?
新社会人が待ち遠しいのが給料日ですよね。いつ初任給が振り込まれるのか?知らずにガックシ⤵ということがないように、その額とパターンをいくつかあるので紹介します。
当月末締め、当月〇日払い
「当月末締め、当月25日払い」などの時です。この場合、その月の末日までの給与を25日に受け取ることになり、4月1日入社の新入社員は4月分の給与を4月25日に受け取ることになります。
〇日締め、当月△日払い
「15日締め、当月25日払い」などの場合です。4月に支給される給与は、3月16日から4月15日までの分となります。4月1日入社の新入社員は4月25日に初任給が支給されます。このとき、月給制の場合は1ヵ月分が支給される場合、半月分が支給される場合など、会社によって対応は色々あるようです。いざ振り込まれてからやりくりに困ることのないよう、事前に給与規定などで確認しておくと安心です。
〇日締め、翌月△日払い
「月末締め、翌月10日払い」などの場合、4月に働いた分は5月10日に受け取ることになります。つまり、4月1日入社の新入社員は、4月に給料を受けるとことができません。5月10日が初任給ということです。
この場合、最初の支給日まで無収入ということになりますから、学生時代の間に、せめて一ヶ月分の生活費程度は貯蓄で備えておきたいところです。
初任給の使い道は?
初任給に胸踊らせる人も多いと思いますが、両親へのプレゼント、貯金……毎年どのように使うのか話題にのぼります。その年によって、初任給の使い道に時代の流れを反映していたりもするので気になりますね。
2018年にソニー生命保険株式会社が実施した「社会人1年目と2年目の意識調査」のアンケートで聞いた初任給の使い道に関する回答をみると、初任給の使い道として 「貯蓄」がダントツ多いことが分かります。
2018年春から働き始める社会人1年生(500名)に、初任給はどのようなことに使いたいか聞いたところ、「貯蓄に回す」が54.6%で最も多く、次いで、「生活費(食費など)に充てる」が38.8%、「親への贈り物を買う」が36.2%、「自分にちょっと良い物を買う」が29.2%、「親をご馳走につれていく」が25.6%となりました。初任給を貯蓄に回そうと考えている社会人1年生が多いようです。
出典:ソニー生命「社会人1年目と2年目の意識調査」概要
その1,2年前までは、他のアンケートでも「親への贈り物」だったことからすると、貯蓄思考が高まったといえるかもしれません。
1位が貯蓄、2位が生活費・・というのは堅実というか働き始めても、その先にある、シビアな現実を見据えているといえるのかもしれません。
まとめ
- 大卒者の平均初任給は約20万6千円
- 翌月からの実際の手取り額は16万5千円前後になります
- 初任給がいつ支給されるかは、企業の締め日や就業規則によるので先輩社員か担当部署に確認しておくのが安心
- 初任給の使い道の1位は「貯蓄」
大卒の初任給は年々増加傾向にありますが、初任給が高いからといって年収も高くなるとは限りません。また、働く地域や業界、職種によっても平均は異なります。
初任給の使い道の1位が「貯蓄」というのは堅実とも見えますが、先の不安の表れともとることができます。給料がほっておいても右肩上がり・・という時代ではなくなっていることを、新入社員ですら感じる時代になっているということです。