「働き方改革」について目にする機会が増えています。サラリーマンにとって、働き方の中で、残業や休暇、転職などと共に気になるのが副業に関してではないでしょうか。
2018年6月29日に成立した、働き方改革法案。2019年4月1日をもって、ついに適用開始されていますが、働き方改革法の「適用時期」は大企業と、中小企業では実施時期が異なる項目もあり注意が必要です。その中で、副業解禁はいつからなのか、確認していきます。
働き方改革における副業の位置づけは?
副業は、働き方改革における「柔軟な働き方がしやすい環境整備」の中に位置づけられています。副業・兼業を条件付きで容認することにより、多様な人材が活躍できる社会の実現に近づくと考えられているのです。
副業・兼業の促進に関するガイドライン
平成30年1月、副業・兼業について、企業や働く方が現行の法令のもとでどういう事項に留意すべきかをまとめたガイドラインを作成しました。
モデル就業規則
平成30年1月、モデル就業規則を改定し、労働者の遵守事項の「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という規定を削除し、副業・兼業について規定を新設しました。平成30年1月の改正前は、労働者の遵守事項として「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」が挙げられていました。今回の改正によって、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と定められたのです。この改正の影響は大きいものと思われます。
副業解禁の実施時期は?
副業解禁の実施時期について調べましたが、明確に記述されているものをみつけることができませんでした。
もともと「副業・兼業」自体に法的な規制はありません。つまり、法的な拘束はなく、それぞれの企業判断によりますが、上記ガイドラインの改定は2018年1月に制定されています。2018年1月以降であれば、「厚生労働省のモデル就業規則」に対応する形で、解禁されると言えます。
企業側は
- 全面禁止している場合は副業・兼業を認めることの是非を検討する
- 解禁の流れの場合も解禁範囲を明確にする(全面解禁・一部解禁)
- 手続を決める(許可制・届出制)
- 就業規則を見直す
など、早急に対応していかなければなりません。
労働者側はそれに基づき、
- 自身が勤めている企業の副業・兼業に関するルール(労働契約、就業規則等)を確認
- そのルールに照らして、業務内容や就業時間等が適切な副業・兼業を選択する必要がある
- 副業・兼業による過労によって健康を害したり、業務に支障がないよう自己管理も必要
- 副業・兼業を行い、20 万円を超える副収入がある場合は、確定申告を行う
など、企業とのコミュニケーションも必要になりますし、自己責任と自己管理も重要になります。
すでに解禁の流れはありますが、企業側と労働者側の準備が整った企業から順次、解禁の流れが広がっていく、といったところになりそうです。
まとめ
サラリーマンの副業解禁はいつか、について、働き方改革法の施行時期と合わせてみてきました。
2018年1月の、副業・兼業についてのガイドラインや、モデル就業規則の改正以降、準備を始めた企業もあったかもしれませんが、現実的には2019年4月の働き方改革法の施行に合わせてこれから就業規則を改正していくという企業も出てくるものと思われます。
2019年4月をもって副業解禁!というものでもなく、あくまで自分の勤務先企業がどうなっているかを確認しながら、届け出が必要なのか、許可が必要なのかなど、必要な手続きは踏んでいく必要があります。その上で、自己責任と自己管理の元でスタートしていく流れでしょう。
今後を考える
NPO法人が大企業で行った「大企業勤務者の副業に関する意識調査」によると、副業をしている人は16.7%、1年以内に副業をしたい人は、41.7%という結果だったようです。
半数以上の人が副業を実際にしているか、近々副業をしようと思っているということになります。
これからの時代、なんとなく過ごしているだけでは苦しくなるばかり。何かしら手を打たないと、と漠然と感じている人も増えているということかもしれません。
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