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高度障害保険金の受取人は誰で税金は?請求できる人は誰?契約時に注意すべき点

生命保険の高度障害保険金の受取人は誰で、手続きできる人は誰なのか解説します。

結論からいうと、個人契約の場合、高度障害保険金の受取人は一般的に被保険者本人となっています。また高度障害保険金は、非課税です。

問題は、高度障害保険金を被保険者本人が請求できない場合に、高度障害保険金の請求をできる人はだれで、その場合に税金がかかるか?という点でしょう。

また、指定代理請求人を指定してある場合と指定していない場合では手続きも異なります。

保険契約時に注意すべき点などFPがわかりやすく解説します。

高度障害保険金の受取人は誰で税金は?

高度障害保険金とは

被保険者が疾病または傷害により両眼の視力を全く永久に失ったり、言語またはそしゃくの機能を全く永久に失った場合など、約款に定められた所定の高度障害状態になると、死亡保険金と同額の高度障害保険金が受け取れます。

ただし、受け取った時点で契約は消滅します。

したがって、別の高度障害状態に該当したり、死亡した場合に重複して保険金が支払われることはありません。

なお、個人契約の場合、高度障害保険金の受取人は一般的に被保険者本人となっています。

受取人である被保険者本人に意思能力がないなど高度障害保険金を請求できない特別な事情があるときは、通常、死亡保険金受取人が代理人として高度障害保険金を請求することができます

ただし、請求時において「被保険者と同居しまたは生計を一にしている戸籍上の配偶者または3親等内の親族に限る」などの制限があります。

なお、あらかじめ「指定代理請求人」を指定することができる制度を取り扱っている生命保険会社もあります。

高度障害保険金の税金

高度障害保険金は非課税です。

税法では、身体の傷害を原因とした給付は所得税が非課税になると定められていて、高度障害保険金に所得税はかかりません。

障害を負った被保険者本人だけでなく、配偶者、直系血族、同一生計の親族が高度障害保険金を受け取った場合も同様です。

高度障害保険金を受け取ると、

  • 所得税(契約者と受取人が同じである場合)
  • 贈与税(契約者と受取人が異なる場合)

が課税されるかどうかが心配になりますが、いずれの場合も、高度障害保険金を受け取っても税金はかかりません。

受け取った高度障害保険金を使い切れずに亡くなったときは相続税の対象

高度障害保険金は、受取時は非課税ですが、その保険金を使いきれないまま相続が発生してしまうと、残額は現預金として相続税の課税対象となってしまいます。

「まとまった資金があると万が一のときに安心」と、請求し、万が一のときに相続税の対象になることには注意が必要です。

生命保険の保険金を死亡保険金として受け取った場合には、非課税限度額(500万円×法定相続人の数)があります。

一方、使い残した高度障害保険金には非課税限度額はなく、残った金額はすべて相続税の対象になってしまいますので、金額や使いみち等により、全て請求するのか、何件か契約があるうち一部だけ請求するのかなども検討が必要です。

高度障害保険金を請求できる人は誰か

高度障害保険金を請求できるひとは誰かというと、

  • 被保険者本人
  • 死亡保険金受取人
  • 指定代理請求人

などとなります。

被保険者本人が請求が困難なとき(受取人は意思表示できるものの、手や眼が不自由等の理由に
より請求書等のご記入が困難な場合)は所定の要件を満たしていれば、配偶者や3親等以内のご家族等による代筆により、請求の手続きができます。

代筆と代理請求は意味も手続き(必要書類)も異なるので書類等の手配をする際、よく確認する必要があります。

高度障害保険金に関し契約時に注意すべき点とは

保険に加入する際、死亡保険金の受取人に関しては、契約者がしっかり考えた上で指定する場合がほとんどです。

高度障害保険金に関しては「指定代理人」を指定できる会社とできない会社があります。

また、リビング・ニーズ特約の「指定代理人」と特に区別なく指定するケースもあれば、リビング・ニーズの指定代理人と高度障害保険金の指定代理人を別々に指定するケースなどもあり、契約時に受取人の指定とともに確認し契約者本人の意志に添うように指定しましょう。

保険会社により、範囲が異なる場合もありますが、一般的に、指定代理請求特約における指定代理請求人の指定範囲は以下のとおりです。

  • 1. 被保険者の戸籍上の配偶者
  • 2. 被保険者の直系血族
  • 3. 上記のほか、被保険者の3親等以内の親族
  • 4. 被保険者と同居または被保険者と生計を一にしている方
  • 5. 被保険者の療養看護に努め、または被保険者の財産管理を行っている方

契約者の本意ではない結果になる例

指定代理請求人を指定しないあるいは、指定代理請求の規定がない場合などでは、

  • 被保険者の戸籍上の配偶者がいないことの証明
  • 被保険者の直系血族に誰がいるかわかるものの証明
  • 被保険者と同居または被保険者と生計を一にしている証明

が必要となり、かつ、直系血族のすべての人に高度障害保険金を手続きする人が、手続きする旨の承諾を得ることが必要とされるなど、契約者の本意でない人にも受け取りの権利が発生するなども想定されるため、指定代理人をきちんと指定しておくことが大切です。

高度障害保険金の使いみち

また高度障害保険金は本来、被保険者本人のものですから、本人の生活費・介護費用などに充てる性格のものです。

余裕があるからと、家族の住宅取得や家族の一時払いの保険加入などに使うことはできません。

また、相続争い防止目的で特定の相続人に保険金を遺すために契約している保険などは、手をつけないようにしておく配慮も必要です。

勇んで、どれもすべて請求して受け取るのではなく、必要性と、もともとの本人の意向に合わせて活用できることが望ましいでしょう。

まとめ

個人契約の場合、高度障害保険金の受取人は一般的に被保険者本人となっています。

また高度障害保険金は、被保険者本人が受け取る場合も、死亡保険受取人、指定代理請求人が受け取る場合も、非課税です。

高度障害保険金は、受取時は非課税ですが、その保険金を使いきれないまま相続が発生してしまうと、残額は現預金として相続税の課税対象となってしまいます。

何でも受け取ればいいというものではなく、本人の生活費・介護費用などに充てる性格のものであることを考え必要性と、もともとの本人の意向に合わせて活用できることが望まれます。

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